
どうやって筋トレしていけばいいのか分からない
とりあえず、適当にマシンやっとくか?
ちょっと待ち!
そんな適当やからなかなか筋肉付かへんねん!


ここジムだけど猫が居ていいの???
いや、喋ってる!?!?
ってかすごいマッチョ!!!
そんなことより効果的に筋肉がつく方法が知りたいやんやろ?


う、うん。知りたい!
POF法について教えたろか?


筋トレYouTuberが言ってたような?
プロのボディービルダーがやってる方法ってなんか凄そう!
分からへん初心者にも実践できるから安心やで。
ほな、POF法について解説するで。

本記事の内容
- 筋肥大のメカニズムが分かる。
- POF法が何なのか分かる。
- POF法の適切な重量、セット数、回数、インターバルが分かる。
- 具体的な筋トレメニューが部位別で分かる。
POF法は3つの種目の組み合わせた筋トレ方法
POF(Positions Of Flexion)は、アメリカの有名なボディビル雑誌「アイアンマン マガジン」の編集者である「スティーブ・ホルマン」によって作られました。
55kgの痩せ型(ハードゲイナー)だった彼は、遺伝的な問題だと諦めずに、どうすれば筋肉が成長するのか研究した結果、
3つの異なるポジション(角度)で筋肉に負荷をかけることで今までにない筋肉の成長を得ました。
そして、アーノルド・シュワルツェネッガーが取り入れたことが話題となり、他のボディビルダーもトレーニングメニューに取り入れ始めました。

POF法:筋肉をすべての可動域で鍛える筋トレ方法
POF法はターゲットにした筋肉部位に対して、3つのポジションを用いて筋肉全体に刺激を与える方法です。
POF法は3つの種目の組み合わせ
・ミッドレンジ種目:筋トレ動作の中間(ミッドレンジ)で最大負荷がかかるポジション
・ストレッチ種目:筋肉が伸びている時(伸張)に最大負荷がかかるポジション
・コントラクト種目:筋肉が縮んでいる時(収縮)に最大負荷がかかるポジション

なぜ、POF法は筋肥大に効果的なのか?


効率的に筋肥大する3つの刺激
筋肥大を引き起こすメカニズムは主に3つあります。
物理的負荷(筋肉への負荷)
筋肉の損傷
代謝ストレス
筋肥大には大きくわけて上の3つの要素が関わっています。
順番に確認していきます。
① 物理的負荷(筋肉への負荷)
物理的負荷(筋肉への負荷) = 筋肉にかかる張力(=テンション)です。
ウエイト(重り)の負荷を筋肉に与えながら(コンセントリック・エキセントリック)収縮運動を繰り返すことで筋肉に強いテンション(張力)をかけることが筋肥大を促す刺激になります。

エキセントリック収縮とは
筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮の仕方です。
たとえば、ダンベルカールでウエイト下ろす動作のときに上腕二頭筋で起こっているのがエキセントリック収縮です。
下ろす動作自体はネガティブ動作とも呼ばれます。
コンセントリック収縮とは
筋肉が短くなりながら力を発揮する収縮の仕方です。
たとえば、ダンベルカールでいうウエイトを持ち上げる動作のときに上腕二頭筋で起きているのがコンセントリック収縮です。
持ち上げる動作自体はポジティブ動作とも呼ばれます。

② 筋肉の損傷
トレーニングによる筋肉の損傷(ダメージ)が、筋肥大に効果的な刺激となります。
筋肉が損傷を受けると、免疫機能が働いて、筋線維の元(サテライト細胞)を活発化させます。
このサテライト細胞が増えて、すでにある筋細胞とくっつくことでダメージを受けた筋肉の回復や筋肥大を促す仕組みになっています。
注意ポイント
筋肉の損傷(ダメージ)と聞いてイメージするのが、筋肉痛だと思います。
しかし、筋肉痛と実際の筋肉の損傷はあまり相関関係にあるとは言えません。
なので、強い筋肉痛が起きたからといって、必ずしも筋肉がモリモリ増える訳ではありません。
むしろ、痛みによってフォームが崩れて、次のトレーニングに支障をきたす場合があるので、筋肉痛を指標にするトレーニングはおすすめしません。
③ 代謝ストレス
筋肉を収縮させるときに起こる代謝物質の影響が、筋肥大に効果的な刺激となります。
トレーニング時に、バーニング(筋肉が燃えるように焼けつく)感覚や、パンプアップ(筋肉がパンパンに膨張するような)感覚を感じたことがあると思います。
メカニズムとして
代謝ストレスでの筋肥大を狙うときは、低重量のウエイトで高回数(~20RM)をこなすトレーニングの方が筋肉をパンプアップさせるのに効果的です。

物理的負荷(筋肉への負荷):ミッドレンジ種目
筋肉の損傷:ストレッチ種目
代謝ストレス:コントラクト種目
POF法は、これら3つの条件を満たしている筋トレ方法なので筋肥大に効果的だと言われています。
POF法は、高重量で扱える種目から順番にする!

POF法の順番
ミッドレンジ種目 → ストレッチ種目 → コントラクト種目
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1ミッドレンジ種目
POF法は、基本的に高重量が扱えるミッドレンジ種目から始めます。
ミッドレンジ種目は、対象となる筋肉の大体の部分を刺激することが出来るので筋トレでの基礎種目になっていることが多いからです。
ミッドレンジ種目の多くは、コンパウンド種目(2個以上の関節を動かす筋トレ種目)にあたります。
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2ストレッチ種目
次にストレッチ種目を行います。
筋肉は伸ばされた状態で負荷がかかると、より筋肉が刺激されることが研究で分かっています。
筋肉はポジティブ(持ち上げる)動作よりネガティブ(耐えながら下ろす)動作の方が、より重い重量を扱えます。
ミッドレンジ種目で筋肉の大部分を刺激したあと、ストレッチ種目で丁寧にネガティブ動作を意識して、さらに筋肉に刺激を与えます。
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3コントラクト種目
コントラクト種目は筋肉が最も収縮している状態で負荷のかかる種目なので、ミッドレンジ種目やストレッチ種目より重量を扱いにくい種目といえます。
コントラクト種目の目的の1つは、筋肉を収縮させて代謝物質をたくさん分泌させることです。
ここでは重量は気にせず、高回数(20回で持ち上げるのが限界)の重量で筋肉をパンプアップさせましょう。
POF法のメリット・デメリット
メリット:筋肥大の効果を最大限に高める
上記でも解説したように、POF法は「筋肥大に必要な3つの刺激」を網羅しています。
さらに1つの部位に対して、3つの違ったポジションで、筋肉全体をしっかりと追い込むことで、最大限に筋肥大の効果を高めることが出来ます。
メリット:関節や腱への負担を軽減する
ボディメイクを長年続けていくと、始めた頃より扱う重量もだんだんと増えていきます。
毎回、1つだけ同じ種目をトレーニングし続けると、関節や腱の中でも同じ箇所だけ酷使させることになります。
それにより、関節や腱の違和感・痛みを感じ、最悪その種目が出来ないほどの怪我につながるかもしれません。
POF法では、3つの異なる種目をおこなうので、関節や腱の負担を軽減させることになります。
デメリット:1部位に対して時間がかかる
もしあなたが、1回のトレーニングで「胸・腕(上腕二頭筋・上腕三頭筋)」を行ったとします。
一般的に、1種目3セットと言われていますよね。
もしそれを当てはめると、、、
胸:3種目 × 各3セット = 計9セット
上腕二頭筋:3種目 × 各3セット = 計9セット
上腕三頭筋:3種目 × 各3セット = 計9セット
合計:27セット
これだけで2時間コースです。
もしジムが混雑していたら、相手が終わるの待つ時間が必要かもしれませんし、種目が順番通りにならないかもしれません。
筋肉のために時間なんて惜しまない!・ジムにいるのが大好きなんだ!という人にはデメリットにはなりませんね(笑)

POF法の効果的な重量、セット数、レップ回数、インターバルとは?
種目 | 最適な重量 | セット数 | レップ数 | インターバル |
ミッドレンジ種目 | 6〜8回できる重量 | 2-3セット | 6〜8回 | 4〜5分 |
ストレッチ種目 | 8〜12回できる重量 | 1-2セット | 8〜12回 | 2〜3分 |
コントラクト種目 | 20回できる重量 | 2-3セット | 20回〜 | 1〜3分 |
重量について
ミッドレンジ種目では、重量を求めていきます。
ストレッチ種目では、重すぎると関節を痛める危険性があるので中重量で、しっかり筋肉を伸ばしましょう。
コントラクト種目では、重すぎると最後まで筋肉を収縮させれないので低重量で、しっかり収縮させましょう。
セット数について
ストレッチ種目は、筋肉への損傷が他の種目よりも大きので、やりすぎると次回までの回復が間に合わなくなります。
他の種目より、少なめの1〜2セットでも十分に筋肉に刺激を与えることは出来ます。
初心者の方は1セットで「もう持ち上がりません!」という限界まで追い込むことがなかなか出来ません。
ウエイトトレーニングに慣れてきたら、1セットの質も上がってきます。
初心者の方は、1セットだけ多めに行うことで総合的に筋肉を追い込める形にするのがおすすめです。
インターバルについて
インターバルは扱う重量が重いほど、長めに休憩して筋肉を回復させてください。
コントラクト種目では、代謝物を筋肉に溜めたいので、短いインターバルで筋肉をパンパンにしましょう。
ジムマナーしっかり守ってや!

POF法 部位別メニュー 種目一覧
ミッドレンジ種目 | ストレッチ種目 | コントラクト種目 | |
大胸筋中部 | ベンチプレス | ダンベルフライ | ペックフライ |
大胸筋上部 | ICダンベルプレス | ICダンベルフライ | ICケーブルクロス |
大胸筋下部 | ディップス | プルオーバー | ケーブルクロス |
広背筋 | チンニング | プルオーバー | ストレームアームプルダウン |
僧帽筋 | ビハインドネックプルダウン | クロースグリップ・ケーブルローイング | ベントアーム・ベントオーバーローイング |
三角筋前部 | ショルダープレス | ICフロントレイズ | フロントレイズ |
三角筋側部 | アップライトロウ | ICサイドレイズ | サイドレイズ |
三角筋後部 | ダンベルリアロウ | サイドライイングリアレイズ | リアレイズ |
上腕二頭筋 | アームカール | ICカール | コンセントレーション・カール |
上腕三頭筋 | クローズグリップベンチプレスor ライイングエクステンション | オーバーヘッド・エクステンション | ワンアーム・プッシュダウン |
大腿四頭筋 | スクワット | シシースクワット | レッグエクステンション |
ハムストリングス | スティッフレッグリフト | スティッフレッグリフト | レッグカール |
下腿三頭筋 | ドンキーカーフレイズ | スタンディング・カーフレイズ | |
腹筋 | ニーアップ | ケーブルクランチ | クランチ |
まとめ
最後にここまでの内容をまとめます。POF法のポイントは、
POF法のまとめ
- POF法は3つの種目を組み合わせた筋トレ方法
- POF法は筋肥大に必要な3つの刺激を網羅している
- 順番は、ミッドレンジ種目→ストレッチ種目→コントラクト種目
- 関節や腱の負担を軽減してくれるけど、1部位に対して時間がかかる
この4つです。
効果的な重量、セット数、レップ数、インターバルと部位別メニューの種目一覧は表を参考にしてください。
これらのポイントを意識するだけで、あなたのウエイトトレーニングはグッとよくなります。
